猫の運動不足解消。賃貸で壁に穴をあけずキャットウォークをDIYする。

猫と暮らす部屋

私は猫を室内飼いしていますが、室内では動ける範囲が狭いので猫は運動不足になります。
運動不足からストレスをかかえ、蓄積すると食欲不振や病気にも繋がりかねません。
とはいえ部屋自体を広くすることはできません。
そこで猫のためにキャットウォークをDIYで作製しました。
高い場所にも居場所が出来て、気に入ってくれているようです。
私は賃貸なので壁に穴をあけられないのですが、最近はDIYグッズが充実しており、壁に穴を空けることなく、作製することができました。
私と同じく、猫の運動不足を解消したい、キャットウォークをDIYしたい、賃貸なので壁に穴をあけられない、というかたのために、どのように作ったのか紹介したいと思います。
作製していて、失敗したところや、気づいたこともあるので、そういった内容もぜひ参考にしてもらえればと思います。

(追記)
キャットウォークを増築しました。
増築した記事についてはこちらをご覧ください。

キャットウォークの作り方

完成品

最初に完成図を紹介します。

柱4本を使い、6枚の板で猫の通り道を作りました。
柱はディアウォールを使って、床と天井を突っ張っています。ディアウォールについては後に説明します。
工夫した点としては、チャンネルサポートとブラケットを使うことで、通り道の板は外して好きな場所に取り付けられるようになっています。

【チャンネルサポート】
柱に取り付けている棒状の穴の空いた金属。
【ブラケット】
板に留めた金属部品。チャンネルサポートの穴に嵌めることが出来ます。

定期的に場所を変えることで、猫も飽きずに楽しんでくれていると思います。

材料と経費

材料は以下の通りです。

材料補足サイズ個数(単価)費用
ディアウォールS-4個(880円)3,520円
チャンネルサポートロイヤルAWF-15チャンネルサポート12001200mm4個(800円)3,200円
ブラケット(棚受け)左右一式ロイヤルウッドブラケット[R-032W・R-033W / 200]200mm6個(620円)3,720円
ツーバイフォー木材柱部分38mm×89mm×1500mm4個(600円)2,400円
板(ファルカタ集成材:小:階段用)通り道部分13mm×200mm×300mm4個(200円)800円
板(ファルカタ集成材:大:寝そべり用)通り道部分13mm×200mm×610mm2個(500円)1,000円
木ネジ(大)チャンネルサポートを柱部分に留めるネジ太さ3.5mm×長さ32mm1セット(100個入り)200円
木ネジ(小)ブラケットを通り道部の板にとりつけるネジ太さ4mm×長さ12mm1セット(100個入り)200円

合計15,000円ぐらいかかりました。
値段はうろ覚え部分もあり、お店によっても変わるので参考程度に留めてください。

必要な工具は以下の通りです。
●ものさし
●やすり
●ドライバー
●水平器(私は所持していませんがあると便利)

ディアウォール

ディアウォールとは、2×4(ツーバイフォー)木材にはめて床と天井を突っぱることで、ネジを使うことなく簡単に柱を作れる優れものです。
ちなみにツーバイフォーとは木材の規格の名称で、木口の厚さ38㎜、幅89㎜となっています。
どこのホームセンターにも置いてあります。

このディアウォールはキャットウォークだけじゃなく、部屋のインテリアとしても使えます。
レギュラータイプとシンプルタイプがあります。
シンプルタイプはレギュラータイプに対して下側部品がスリムになっていて見た目がすっきりしています。
底面のすべり止めや、ツッパリ用のばねが強力で、4Kgの猫が走って飛び乗っても安定しています。
スリムになっていても、特に安定感は問題ありません。

写真を見ていただくと分かりますが、キャットウォークを作成した後に部屋のレイアウト変更したため、写真の一番左の柱はジョイントして延長しています。
ラブリコ 2X4ジョイントという製品を使って、ネジを使うことなく接ぎ木しています。

ブラケット(棚受け)・チャンネルサポート

ブラケット:画像引用

チャンネルサポート:画像引用

チャンネルサポートにはブラケットを取り付けられるよう穴があります。
私はROYALのもので統一しました。
ブラケットとチャンネルサポートが異なるメーカーだときっちりはまらない可能性があるので同じメーカーにしましょう。
また、後から自由に増築できる点もこのキャットウォークのメリットなので、メーカー名はメモしておきましょう。

これらはスーパービバホーム名古屋南店で購入しました。
ディアウォールや木材はおおよそどこのホームセンターでも販売されていますが、チャンネルサポートとブラケットは無い店もありました。
名古屋のホームセンターをいくつか探しましたが、この店が一番品ぞろえが良かったです。

チャンネルサポートは穴が1列のものと2列のものがあります。
今回採用したのは2列のものです。
2列にすると同じ高さに2つのブラケットを配置し、2枚の板を隣り合わせで設置できるので、バリエーションが増えます。
ただしこの規模だと、配置方法のバリエーションに限りがあるので、1列のものでも十分だと思います。

木材

ツーバイフォー木材はホームセンターで買いました。必要な高さを確認しておき、ホームセンターで指定した長さに切断してもらいます。
私が行ったところは1カット10円で実施してくれました。
木材の長さは実際の高さからディアウォール分を考慮して45㎜短くカットします。
ディアウォールには付属に高さ微調整用の板があり、木材の長さが足りないとき、ツッパリが弱いときはこの板をディアウォールにセットします。
高さは正確であることにこしたことはありませんが、ある程度調整がつくのでちょっと安心です。

通り道部分となる板(ファルカタ集成材)も同じくホームセンターで購入し、切断してもらいました。
200mm×300mmは階段用、200×610mmは寝そべり用です。
200×610mmは柱を1本またいでセッティングします。

寝そべり用の板は長いので、柱を一本またいでセッティングするよう設計しました。
チャンネルサポートの穴は2列分であることを考慮し、寝そべり用の板は300mm×2=600mmではなく、列間隔分を足して610mmとなっています。
私は当初列間隔分を考慮し忘れ、600mmでカットしてしまいました。その結果、うまく階段用板と寝そべり用板を同じ柱にセットできないという失敗を犯しましたので、皆さんが作成する際はご注意ください。

木ネジ

チャンネルサポートとツーバイフォー木材をつなげるための大きめの木ネジと、ブラケットと通り道用板をつなげるための小さめの木ネジを準備します。

当然ではありますが、板の厚みを確認したうえで、ネジの長さを選ぶ必要があります。
うっかり長いネジを選ぶと板を突き抜けてしまいます。
チャンネルサポート用の木ネジは、ネジの頭のサイズに注意です。
私の失敗事例ですが、ネジの頭が大きいと、チャンネルサポートから飛び出てしまい、取り付け部分(画像にて赤線で囲んだ場所)がひっかかり、一部ブラケットをセットできなくなります。

作り方

①とげが刺さらないように木材をやすりで磨いておきます。
もうひと手間かけられる人はニスを塗って耐久性をあげつつ、好きな色合いで雰囲気を出すと良いでしょう。

②ツーバイフォー木材にチャンネルサポートを取り付けます。

このチャンネルサポートでは、上下対称ではないので向きに気を付けましょう。
木材に対してのチャンネルサポートを取り付ける位置がずれると、通り道板のブラケットがキレイにはまらないので、注意が必要です。数mmズレるとハマらなくなるので、ここが一番大事だと思います。

③板にも木ネジを使ってブラケットを取り付けましょう。
ホームセンターでキレイにサイズに合わせて切断してくれたので、チャンネルサポートとは違い、ブラケットは板の端に付けるだけで大丈夫です。

④いよいよディアウォールをツーバイフォー木材にはめて、たてかけます。
つっぱりが弱いと思ったら付属の高さ微調整用の板を入れましょう。

このとき、等間隔、かつ垂直に置く必要があります。
垂直に置かないと、下側はセットできるけど上側はセットできない、といった状態になってしまいます。
上側と下側をセットしてみては、何度も微調整しました。
木材の重みとディアウォールのつっぱりの強さがあるので、慣れないかたは少し大変かもしれません。
水平器があると楽にできると思います。

所感

特別なスキルも、特別な工具も要りません。
猫も気に入ってくれているので、作って良かったと思います。
ただし以下の点が大変です。

  1. ネジ選びが意外と重要。
  2. 手作業だとネジ止めが大変。計52本。
  3. チャンネルサポートの取り付け位置とディアウォールの立て方は正確さが求められる。
  4. なんだかんだでそろえるものが多く、出費がかさんだ。

1は、私がDIY初心者で手探りで作ったこともあり、結構慎重に選びました。
皆さんはこの記事を見て注意点を意識して頂ければ、私より楽に進められると思います。

2は、電動ドライバーを使えば解消できます。
電動ドライバーと言えば数万円のイメージでしたが、ホームセンターには数千円の小さいものもあるので、次回購入を検討したいと思います。

3、4については、チャンネルサポートを使わず、ツーバイフォー木材に直接通り道の板を取り付けることで解消できます。
通り道の板を動かせなくなるデメリットは大きいですが、圧倒的に手間と費用は改善されます。
むしろそちらのほうが主流かもしれません。

私が先日購入した本では、直接取り付ける方式のキャットウォークの作り方について説明されていました。
他にも、猫と暮らすうえでの部屋づくり・家づくりの様々な情報が記載されていてとても面白かったので、こちらの記事で紹介したいと思います。

また冒頭にも記載しましたが、その後キャットウォークを増築しました。
増築した記事についてはこちらをご覧ください。

コメント

  1. 猫の同居人 より:

    記事を拝見しました。
    大変参考になる内容で、こちらをもとに我が家もディアウォールを利用して
    キャットタワー&ウォークを作成する予定です。

    いくつか参考のため、ご質問させていただければ幸いです。
    ①柱と柱の間隔は何cmで設置されていますでしょうか?
    ②地震のときについて(動いた、ずれた、倒れたなど)
     ※経験震度にもよるかと思いますので、ご経験から教えていただけると幸いです。

    以上です。過去記事に突然の質問で恐れ入ります。
    何卒よろしくお願い申し上げます。

    • Josuke より:

      コメントありがとうございます。

      柱と柱は30cm空けています。
      猫がお座り出来るスペースを意識してます。
      大規模な地震は経験してませんが、かれこれ6年ぐらい使ってますが倒壊はしていません。
      ちょっとずつ柱の天井設置部分が手前にずれることがありますが、1ヶ月で数cmだけなので気付いたらすぐにグッと押して戻すようにしています。
      猫が飛び乗ったりすることもありますが、少なくとも倒壊するような事故は起きていません。

      こんな感じの回答で良かったでしょうか?
      またご不明点あればメールください。